2012年11月04日

俳ラ19 三番、「玉奈子草子血飛沫夢(たまなこそうしちしぶきのゆめ)」  西野りーあ


楽の音が 絶えても踊れ 今宵の月俳ラ19西野りーあ1
えてして時空はトンデモありけり
夜更けには狂って行くの 水時計
糸を吐く おみなに今宵 寄り添われ
金銀を張り混ぜ篭る 繭の内
火の夢や 御身に宿る 金木犀
ふわふわのふわだ いざ抱け 羽根布団
宝石が詰まっているの 柘榴 
love
問わば問え 問わず語りの 柘榴かな
十字路に立つや 御身の 黄金
(きん)の夢
眩暈する都に帰る あしたかな
月の出に 何かが道をやって来る
俳ラ19西野りーあ2
月の出は体に毒じゃ 籠もりおれ
月よ打て 御身は蛇を 愛すらん
ただここに 居るだけ虹の 金木犀
砂金取る時間の夢か 金木犀
打ち寄せる 今日と明日の 渚かな
翡翠取り 取られて沈む 滝の壺
死の道に香るか 火の粉 金木犀
しかばねを踏みつつ続け おろちの子
水晶を砕いて眠れ 海のきわ
死者の道 開けよ 天津大海原
いつぞやの 思ひ出どこに 埋めようか
この道は アンモナイトに見張られてる
hl19163.JPG
いつまでも アンモナイトが覗いてる
夢を見るアンモナイトの 夢を見る
だからさあ嫌になっちゃう プテラノドン
海百合の 差し招け いざ水の船
夕暮れの国に戻るか 金木犀
幻惑の 獣が寄り添う 花しぶき
いざよいに 火炎の船の 降りきたる
高波に寄る辺なき身を混ぜてみる
海原よ 黄金今や沈むなり
幻覚の足 おぼつかず 遺跡かな
痛み抱く 柘榴の燃える 西の空
門叩き 神々の名をば 訊ねけり
ただ銀河 アルフハイムの 門開く
精霊狩り 瑪瑙の牢に 朽ち果てず、月。
蓮(はちす)眠れ 水路のみやこ 闇ひらく
幻覚の 薔薇の波間が やいば研ぐ
鳥船に乗らむ 御身は 億万年
愛されし記憶薄らぐ 日暮れなり
火の粉降るお前を殺す 金木犀
恋の歌 埋めた場所さえ 忘れ果て
狂人の境が見えぬ 柘榴の夜
すれ違う 闇が うなだれ 付いてくる
血の色が 狂って行くの 冬銀河
凶夢(まがゆめ)に 愛されるらん 柘榴(ざくろ)喰む
神々の愛におぼれて 死せる冬
華に揺れ 果てるかな夢 冬銀河
火を屠(ほふ)る 七夜のおろち いかずちの夢
比類なき憂い 御身を 打ちにけり


西野りーあ

詩人。神話伝説・幻想の詩を求める。
視覚表現、音声表現、文字表現を同時に展開。
詩集「うろくずやかた」物語詩「人魚迷宮譜」。
詩誌「揺蘭」編集人。現代詩人会会員。
posted by 二健 at 09:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 朗読作品 | 更新情報をチェックする
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