2012年09月07日

二番、魂の朗読者 葛原りょう

道、開けとけ。俺が通る
さびしくても大蛇
叫ぶならば地下鉄
狐鳴く最終電車見送って

  †  †

鬼はついに鬼の枯野を得たりけり
転んだ、盛大に、あまりにも、人間的に
仏陀も使徒だ
空を刺せ! 神様が落っこちてくる

  †  †

泪はいつも秋の正しい道とおる
赦す赦さぬ赦せ赦さじ彼岸花
ゆく秋の靴底だけが減ってゆく
気をつけるな人間しょせん運
ヒヤシンスを置いたら部屋がヒヤシンスになった
最強のざりがにを飼っていた
きみも無職わたしも無職 寒桜
夜は酒のせいにする
銀河もう拡がるな
1時間で腐海になる部屋 猫とゐる
問い一つ答え一つの彼岸花
落としてもまだ咲いてゐる彼岸花

  †  †

モテテゐるサイババと俺
薄力粉、もう少しこねて
水着ぜんぶ紐だったら俺、女の紐になる
猫の名前はちくわです
ゆあーんと骨、ゆっくり右に曲がってゆく
あーもんどちょこれいとひらがなしにしてもとりこ
がいこつ/イケてる
しかしMPが足りなかった…と秋の呟き

  †  †

頑張れないガンダム
もう無理ってジム
頑張ってもネモ
ボール……以下略
三倍のザクの速度で金拾う
ネイルアートしたいズゴック
いやん、ジオング脚忘れ過ぎ
美脚なビグザム
ザクレロのレロレロ
哀しいけどこれって平成なのよね
毎日が南無三
「宇宙」と書いて「そら」は無理だろ
巡り逢ってねえし

  †  †

アダルトなユーチューブにけふも釣られる
浮きがひかれる
思い出の釣り糸垂れてゐる

  †  †

鳩胸の君だったから突っ込んだhl18_葛原りょう
カダフィの空に白鳩放ちやる

  †  †

帰ってしまった友の座布団がある
すぐに嬉しいすぐに忘れる
や、と言って、よっ

  †  †

首ひとつ手毬の女にくれてやる
それぞれのカルテを持って泣いている
さばくさばくと唱えていちにち
生涯居留守
生まれてしまってたくさん食った
金がない質屋へ走る
金目のものがない両手を縛る
せきをしても人参
どぜう鍋 これが野田かと思いけり

  †  †

ナウシカの虫になりたい
その日の枝つかむ
わたしですかみさま
出逢うための雨の別れとなりにけり
あしたからは力石

葛原りょうプ ロフィール
78年7月生。三鷹で育ち、太宰治の墓裏でよく遊ぶ。
17才より詩に目覚め、出奔。思うところあって約3年、
共同体「新しき村」にて農業に従事、以降転々とバイト暮らしに勤しむ。
俳句、短歌に限らず全ての芸術表現を愛するあまり均等に携わるので、
何一つものにならず現在に至る。
第1詩集「朝のワーク」第2詩集「魂の場所」。
大衆文藝ムジカ代表。
絶叫ライヴ「ムジカマジカ」ヴォーカル。

ユーチューブで葛原りょう/ムジカマジカと検索してみてください。
ほか、ホームページあります。

posted by 二健 at 06:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 朗読作品 | 更新情報をチェックする
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hl_bn01.jpg 【俳ラ綱領】 ■名称:俳句志・もののふの会「独演!俳句ライブ」 ■略称: 「俳ラ」■英文表記:Haiku Reading Solo Performance "HAILA" by Mononofu-no-kai  ■発生:「俳ラ01」 Since 1998.3.1 於JazzBarサムライ  ■コンセプト:「俳句朗読の実践窟*先ず口承ありき*俳の表現かくありき」■三大原則:(1)自句朗読=形式不問 (2)肉声=マイク使用せず (3)独演=共演せず ※鳴り物やBGM使用可。パフォーマンス可。朗読のみ可。 /窓口:SAMURAI (煽動と統括:宮崎二健) jike@n.email.ne.jp /主催:俳句志「もののふの会」~Jiken