立ちながら尿(しと)してアマゾンはじまる
アナコンダどこを踏んでもグーを出す
アルパカと豆腐小僧がいて淫ら
横行結腸あたりはボレロタンゴかな
くるくると帯くるくるとラテンの血
芸とする赤道直下の目合(まぐわい)を
ハチドリの長い舌にて昇天す
爆笑のあとのイグアナ錆びている
スペイン語新聞母乳(ちち)がにじみ出す
獅子吼して獅子疾駆してまっ赤っか
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◇ 情野千里(せいのちさと):川柳作家、舞踏家
…またの名をアート系専業主婦・セーノ、時に耳姫と謂う。
「独演!俳句ライブ」には2001年の初陣以来、4度目の出演。
宮崎二健のもののふ道に踏み迷うては、俳の甘露を川柳盃にて飲み干す歳月…
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◇ 年 表
1980 時実新子の川柳教室に入る。
1987 川柳パフォーマンスを始める。
1990 桂勘の弟子として舞踏を始める。
1993 〈川柳舎・みみひめきっちん〉を創立。
代表として川柳パフォーマンスの企画、制作、発表をおこなう。
1999 日仏合同制作舞台公演『エンペドクレスの死』に川柳による
日本版テキストを提供。
日本公演の制作、出演。フランス公演に同道する。
2000 タイ(チェンマイ、バンコク)における舞踏公演で、
川柳舞踏『お伽噺』を発表。
2000 フランス・北コルシカ演劇祭において
舞踏公演『バガバット・ギータ』に出演。
2004 舞踏ユニット「小式部KOSHIKIBU」を結成。旗揚げ公演をおこなう。
2005 “川柳舞踏”の確立と世界進出を目指してワールドツアーを開始。
Vol.1としてオランダ公演を実施。
2006 情野千里の川柳舞踏ワールドツアーVol.2として
南米エクアドル公演をおこなう。
◇ 受賞歴
2002 「詩のボクシング」兵庫大会・初代チャンピオン
2004 「姫路文連」姫路文化賞・第22回黒川録朗賞
◇ 感 想
「俳ラ13」に参加しての感想は、初参加した時とほとんど変わらない
“混交するライブ感覚”とでも表現するしかない肌触りでしょうか?
詩(うた)の肉体性などと称して、川柳を肉体のダイナミズムに翻訳する
営みを続けている私には、この肌合いが好ましいのです。
時間的なこととか、内容や参加する俳人、柳人の質とかは第二義的な
要素でしょう(私も含めて)。とりあえずは、継続してゆくことが肝要かと…
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